プログラム責任者の挨拶 |
当院の小児科後期研修プログラムの特徴は、研修1年目から、一般外来診療(週2回)・入院病棟業務・救急外来診療・乳児健診・ワクチン接種など一般小児科医としてのほとんどの通常業務を上級医のスーパーバイズの下で行えることにあります。一般外来や入院業務で対象となる疾患は、気管支喘息、急性肺炎、急性胃腸炎/脱水症、てんかんなどのいわゆるコモンディジーズについては豊富な症例数を経験することができ、地域の基幹病院である当院の特性から希少疾患についてもファーストタッチが可能です。また当科の特徴として小児科専属の言語聴覚士と公認心理士を擁しており、児童精神科とも協働して発達障がい児医療にも多くの経験を有しています。さらに病院内の多職種で構成される組織であるFAST(family support team)は、児童相談所や自治体当該部署と連携して小児虐待診療にも力を注いでおり、研修期間中に実際の診療やカンファレンスなどにより、これらの分野の知識を深めることができます。当院での小児科後期研修を通じて「小児科医は子どもの総合医である」という日本小児科学会の理念を体現する小児科専門医を目指してください。
小児科プログラム責任者 本多昭仁
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募集人員 |
4名 |
プログラム |
旭中央病院小児科後期研修プログラム |
研修期間 |
3年間(新生児科研修、連携施設での研修を含む) |
応募締め切り |
日本専門医機構のスケジュール通り |
応募書類 |
- 申請書
- 履歴書
- 医師免許証(コピー)
- 研修修了見込書
※院内の初期研修プログラムで研修する者が応募する場合は申請書のみとする
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試験方法 |
面接 |
試験日 |
応募者の都合で決定 |
連絡先 |
病院代表 0479-63-8111⇒医局係 担当 高木 |
小児科の紹介・特徴 |
- 当院は,千葉県北東部+茨城県南東部を含む診療圏(人口約70万人)の基幹病院であり,千葉県から小児救急医療拠点病院,地域周産期母子医療センターに指定されています.また,専門医制度における小児科専門研修基幹施設に認定されています(連携施設:千葉大学附属病院小児科,東京大学附属病院小児科,千葉県こども病院,東京女子医大足立医療センター,千葉市立海浜病院小児科,松戸市立総合医療センター小児科,支援施設:国立成育医療研究センターICU,国際医療福祉大学成田病院小児科,国立国際医療センター国府台病院児童精神科)。
- 当診療圏には小児科専門クリニックが少ない上,当院は小児専門高次医療機関へのアクセスがとても悪い所に立地しています.そのため,救急外来では,一次救急から救命処置を要する三次救急までのすべての小児患者を受け入れています.その他,健診やワクチン接種などの保健サービス業務,慢性疾患管理(特定の疾患領域に特化せず),発達に問題を抱える子ども達の支援,被虐待児の支援など,幅広い診療活動を展開しています。
- 小児科は子どもの総合診療科であるとの基本姿勢から,専攻医を含めスタッフ全員が一般外来,救急診療,病棟業務,保健サービス業務などの診療業務を担当しています.一方,専門性の高い循環器疾患、神経疾患,アレルギー疾患,発達障害などの患者さんに関しては非常勤専門医を招聘して管理や相談をお願いしています.また,管理困難な患児は千葉県内外の小児専門施設や専門医にコンサルトしながら最善の医療を提供しています。
- 小児科(ベッド数~45床)とNICU(ベッド数30床)は独立して運営されていますが,スタッフ交換やカンファレンスを行いながら協力体制を整えています。
- 地域保健サービス担当部署とも連携しながら周産期に問題を抱えた子ども達の成長発達を見守っています。
- 医療的ケアが必要な子どもさんや就学前・後の発達に心配がある子どもさん達に対して,地域教育機関とも連携しています。
- 小児科入院患者のうち転院例は2%未満であり,大部分の患児の診療が,初診からフォローアップまで当科で完結しています。
- 年間40,000人以上の救急外来受診者の30%は小児ですが,すべての小児救急患者に対し診察要請に応じて小児科医が対応しています。
- 小児科専属の言語聴覚士3名,公認心理師2名を擁し,小児科独自の体制で知的能力障害や神経発達症の子ども達や家族を支援しています。
- 他の診療科やコメディカルスタッフと院内Family Support Team(FAST)を結成し,児童相談所や地域保健師と連携して被虐待児やその家族への支援にも力を入れています。
- 院内学級(小・中学校)を併設し,学齢期の長期入院患者さんに対しては学習面のサポートも行なっています
- 児童精神科医と協働で思春期特有のこころの問題(不登校,摂食障害など)にも対応しています(※児童精神科は千葉県香取海匝地域在住のお子様のみに対応させていただいております)。
- 当科では、小児がん患者さんの治療は行っておりませんが、診断が疑われた時点で速やかに専門施設に相談しています。
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研修の目標 |
- 病棟医としてcommon diseaseから希少症例を含む多数の症例(診療実績参照)を経験し小児科専門医としての基本的な知識、技術を習得する。
- 救急外来当直医として、適切な入院トリアージ、common diseaseの初期治療、呼吸不全、けいれん重積、心停止などのcriticalな症例への初期対応を行うことができる。
- 一般外来を担当し、すべての初診患者さんの初期マネジメント(コンサルテーションを含む)を行うことができる。また、喘息、てんかん、重度心身障害、検尿異常、低身長といった小児期の代表的慢性疾患の外来管理ができる。
- NICU研修では、超未熟児を含めた新生児の基本的疾患の病態を理解し、指導医とともにその急性期管理を行なえる。
- 乳児、1歳6カ月、3歳健診を担当し、健常乳幼児の健康チェックと育児指導ができる。
- 初期研修医やコメディカルスタッフに小児科の基本的事項に関する教育活動ができる。
- 自らの診療経験を学術集会や論文として発表できる。
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専攻医の業務 |
- 病棟待機(月6回以下),救急外来担当症例 約500例/年
- 一般外来+慢性疾患専門外来:週2.5コマ,30~40例/週
- 健診業務:月10~20例
- 初期研修医および看護スタッフの指導,教育
- 学会発表(年1~2回以上),その他の学術活動
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スタッフ紹介 (令和6年11月時点,新生児科を含む) |
- 常勤スタッフ7名,専攻医7名
- 出身大学:
千葉大学、山形大学、琉球大学、広島大学、徳島大学、東京大学、弘前大学、福島県立医科大学、東邦大学、自治医科大学、獨協医科大学
- 資格:
日本専門医機構認定小児科専門医 6名
日本小児科学会認定指導医 5名
日本専門医機構認定救急科専門医 1名
インフェクション・コントロール:ドクター 1名
PALS instructor 1名
PALS provider 8名
JPLS provider 2名
NCPR instructor 1名
NCPR provider 5名
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学術業績 |
学術業績 |
学術活動への費用支給 |
- 学会費補助:1年目2万円、2年目3万円、3年目5万円まで
- 学会、セミナー参加費:院内規定に従う
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小児科専門医制度 |
所定のプログラムを終了し専門医試験に合格した後、一般社団法人日本専門医機構が認定します。 |
専攻医終了後の進路 |
相談の上、引き続き小児科またはNICUでスタッフとして勤務することも可能です。他施設での研修、就職を希望する場合には紹介、推薦が可能です。 |
おわりに |
当診療圏には小児科クリニックも少なく人口あたりの小児科専門医数は全国の半分以下ですが、地域における小児急性疾患の最後の砦としてのみならず、保健サービスから慢性疾患管理まで幅広い診療業務を担っています。365日すべての患児を受け入れている一方、近隣に高次医療施設がないため管理が難しい症例に対しても自分たちである程度対応しなければなりません。それだけに専攻医の診療業務はハードな面もあり責任が求められますが、教育熱心なスタッフが全面的にバックアップしています。general pediatricianや小児科の各専門領域専門医を目指す若手小児科医にとっては基礎診療能力を身につける上で効果的な研修が可能です。 |